書き物

のぶニャがの野望をやってます。なので、更新遅れるかもです。

食事会69「挙手」

部屋のデジタルボードが壊れている為
食事の時間がわからず、やむを得ず食堂で待つことにした

 

食事の時間まで何もする事もなくぼんやりと過ごす

やがて同盟の人達が食堂に入ってきた

 

挨拶をして後程重要な話があるので
食事が終わっても食堂に残ってほしい旨を伝えた

 

同盟の人達の食事が配膳されて食べ始める
初めの一口は毒の恐れがあるのか躊躇っていたが
後は和気藹々とした食事風景になっていった

 

彼らはいつもこんな雰囲気で食事をしていたのか
それに比べると自分は随分と殺風景な食事風景だったのだろうな

 

1番も自分から見たら殺風景な風景だからきっとそうなのだろう

 

そんな事を考えていると5番と7番が食堂に入ってきた
この二人は相変わらず仲が良さそうだ
二人にも挨拶をして重要な話があることを伝える

 

最後に1番が入室してきた
全員に重要な話があるから残ってほしいと言った事を伝えた

 

1番が着席したのを見届けて話を始める

 

「みなさん食事中もしくは食事が終わったのに待っていただいてありがとうございます。みなさんに待ってもらったのはほかでもありません
同盟の方が探していた脱出口のような物を発見したからです
ただまだ中に入っていないので本当に脱出口かどうかはわかりません
全員で脱出したいと思い、ここで待っていただきました。」

 

即座に1番が反応する

 

「脱出口のような物は私も確認した
彼が実際に私の部屋でそれを提示してみせたので
その存在は信用してもらっていい」

 

「自分たちがあれほど苦労して見つからなかったのに
本当に見つけ出したんですか?
どうやって?」

 

「偶然の発見です
どうやって発見したかと聞かれてもたまたまなんです
酔っぱらって何かした次の日といっても今日ですが
たまたま見つけることが出来ました」

 

3番からの質問に答える

 

「中には入ってみたの?」

 

「いえ、中には入っていないです
好奇心より恐怖心が勝ってしまって中には入れませんでした
なので全員で脱出する事で恐怖心を薄れさせようと思ったんです」

 

5番からの質問に答えるがまた返答がきた

 

「そうすると私達は生贄というわけかしら?」

 

「生贄という言い方は違うと思います
みなさんが生贄になるなら同時に脱出する自分も生贄になるので
生贄ではなく運命共同体といったところでしょうか?」

 

「あぁ確かに違うわね
これは失礼」

 

「誰かが脱出してから戻ってきて報告するという事は出来ないのかな?」

 

7番が提言する

 

「それについては難しいと思います
正直脱出が出来れば誰も戻ってきたいとは思わないでしょうし
なによりそれを運営が許すとも思えないんです
さらに脱出が素直に出来る保障もないので難しいでしょう」

 

「なるほど、確かにここの運営なら脱出の邪魔をしてきそうだし
脱出した後に戻れるという事は考えづらいね」

 

「ここからはみなさんの自由意思になります
というか今までも自由意思なんですが
一緒に脱出してくださる方は挙手をお願いします」

 

静かに全員の手が挙がった

 

「では、ここからは脱出に向けてどうするかですね
作戦会議の時間にしましょう」