食事会14「13番」
とりあえず食堂に向かうと13番が居た。
カフェオレを飲みながら、
のん気に一人で寛いでいるようだ。
慌てて事の経緯を13番に説明する。
「へ~そこまで気づいたんだ。
すごいじゃん♪
で、僕にどうして欲しい訳?」
「何とか一緒に考えて打開策を見つけましょう!
お願いします!」
「あ、それ無理。
僕大体解ったから♪
とはいえ情報貰いっぱなしってのも何だしねぇ・・・
そうだ!ヒントをあげるよ♪
君が気づいたのは、
このゲームにおけるリスク、デメリットだよ。
しかも多分全然足りてない。
打開策のヒントは有料にしようかな♪
君がいつも賭けている金額で良いよ。」
素直に了承して一万をカカリに移動してもらう。
「・・・恐ろしく堅実派なのね。
よくこんなカオスなゲームに参加したねぇ。」
しみじみ感心されるが、そんなに酷いゲームなんだろうか。
「参加する時はリスクが無かったですからね。」
「あぁちょっと感覚が鈍いのか。
リスクが無い様に見せてるって事は、
参加してからが恐ろしくハイリスクって事だよ♪
だから君の想定では多分全然足りない。
おそろしく毒舌だなと思いつつヒントの為に我慢する。
「じゃぁこっからヒントね♪
あのお馬鹿さんな12番わかる?」
「えぇわかります。」
「彼どういう賭け方をしたのか知らないけど、
賞金500万にしてたよ♪」
「何で解ったんですか?」
「そりゃ隣の席でガッツポーズして、
賞金1桁ずつ確認してりゃ嫌でもわかるよw
だから11番も気づいてるんじゃないかな♪」
「・・・何というか彼らしい行動ですね」
「うん、12番らしい行動♪
これでヒントはおしまい。
あぁそれから、この話他の人にはしない方が良いよ♪」
「え?何でですか?」
「このゲーム情報戦だよ?
まだリスクにも気づいていない参加者に教えたら、
君にとってデメリットしかないじゃん。
もうちっと考えないと冗談じゃなく殺されるよ♪」
とびきり邪悪な笑顔がそこにあった。
考える事、情報戦、12番の賞金、13番の言葉、
それらを恐怖と捕らえたのか、全身に鳥肌が立つ。
13番に礼を告げて、再び私室に戻った。
何でも良いから、ゲームから生還する為に考える事にした。