食事会24「2番」
「殺されると思った。」
13番がポツリと呟いた。
「自分もですよ。」
そしてまた2人で放心する。
しばらくしてから、
13番がまた呟く、
「食欲無いけど、
食べなきゃいけないんだよなぁ。」
「食べる為に食堂に行かないといけないんですけど、
立てますか?」
「いや、腰抜けたみたいで無理だわ、
そっちは?」
「同じく立てないです。」
仕方が無いので四つん這いになって向かう。
歩くのに比べると異常に時間がかかるが、
その間、食堂から出てくる人はいなかった。
やっとの思いで食堂に辿り着いた。
そこで正面のデジタルボードが目に入った。
ルール
2番 佐藤 純也 死亡 ニ ヨリ 失格
何が起きたのか解らなかった。
ただ全員の目線を追うと、
カカリが配膳する時に使う扉があった。
扉は閉まっていたが、
床には夥しい血液が床を流れていた。
嘔吐しそうになるのを必死でこらえ、
何とか自分の席についた。
その間、カカリは食堂の清掃をしていた。
血の匂いが充満する部屋で、
好きな食事を注文する食事会。
何とも悪趣味極まりない。
アルコールしか残っていないのに、
誰も何も手をつけず時間だけが過ぎていった。