食事会38「慣れ」
最悪な目覚めだった。
10番が殺されず拉致された。
ルールに関しては本当に容赦が無い。
しかし、何故10番は殺害ではなく、
拉致になったのだろうか?
違反したルールに応じて、
対応が変更されるのだろうか?
だとするならば、
13番も拉致されたのだろうか?
いや、13番の時は、
爆発音が無かったから違うだろう。
相変わらず謎は解けないが、
殺されない為にも考え続ける必要がある。
もはや賞金よりも、
生き残る事が最優先になりつつある。
考え事をしていると、
1体目のカカリが動き始めた。
着いていくと、食堂についた。
今更寝る気分でも無いので、
素直に食事を待つ事にした。
それにしても、ほんの3日で、
人の死に慣れてきてしまっている。
順応性が高いとは思えないので、
この環境の所為だろう。
ここを出た後に、
まともな生活に戻れるのだろうか?
そうこう考えている内に、
食事が配膳されてきた。
珍しく註文した物が全て出揃った。