書き物

のぶニャがの野望をやってます。なので、更新遅れるかもです。

食事会51「4月4日夕食」

食堂につくと同盟の3.8.9.11が椅子に座っていた。
どうやら彼らは時間をずらさなかったようだ。

自分たち3人は何も言わずにそれぞれの席に座った。
遅れて1番が入室してきた。

夕食の時間になり同盟の人達の席にだけ配膳されてきた。
全員ウニ丼を頼んでいたが、しょうゆもわさびもついていなかった。

どうやら丼ものなら毒の混入が容易に判明できると判断したようだった。

「みなさんは食事を取らないのですか?」
8番が聞いてくる。

それに対して残った自分を含めた全員が食べると返答した。
8番から何故配膳されないのかと質問されたが、
注文方法を答える事になるかもしれないから答えられないと、
7番がやんわりと答えて終わった。

同盟の人達は怪訝そうな顔をしつつも、
丼に少しずつ手が伸び始めた。

自分たちの注文方法が気になるのか、
毒が混入されているのか気になるのかわからないが、
食事を取らないと賞金が手に入らない為、
仕方のない事だと思ったのだろう。

彼らの食事が終わる頃、
自分たちの食事が運ばれてきた。

1番は、刺身の盛り合わせ、しょうゆ、熱燗
自分は、カロリーメイト、カフェオレ
5番は、赤い豆が入ったスープとパンのような物、果物の入った液体
7番は、湯豆腐、漬物、ごはん、熱燗

注文したものが来たのは計算通りだった。
夕飯に相応しいかどうかはこの際おいておく事にしよう。
少なくとも毒が入っている様子は見受けられないし、
毒物がついでに皿にのっている事もないようだ。
これで安心して食事が出来る。

周囲を見ると5番と7番も自分と同じように、
毒物の混入を疑っているようで注文した物を確認しているようだ。
1番だけはすでに食べ始めていた。
相変わらず空気を読まない人だ。
自分の命さえどうでもいいのだろうか?

他人の心配をしている場合じゃない、
食事をしなくては。
一口カロリーメイトを齧った所でまた8番が質問してくる。

「みなさんは食事の時間をずらしたのですか?」

「特に相談した訳ではないが、結果としてそうなったみたいだな。」
1番があっさりと答える。

「では、何故時間をずらしたのですか?」

「それは注文方法に該当する恐れがある為返答が出来ない。」
またもや1番があっさりと答える。

カロリーメイトだけでは空腹を満たせなかったが
必要なカロリーは摂取したと思われる。
食後のカフェオレを飲みながらくつろぐ事にした。

1番も食事を終えたらしく熱燗をちびちびやっている。
5番は酔っているのか果物の入った瓶の液体を飲んで、
7番と楽しそうに話していた。

8番達はアルコールを頼まなかった物の、
同盟同士で仲良くなったのか楽しそうに語り合っていた。
ここに来てから初めてのゆったりとした時間が流れているような気がする。

そんな時だった。

「がふっ!」

突然そんな声が聞こえた。

声の方を見ると1番が苦悶の表情を浮かべていた。
テーブルクロスを握りしめ唸り声をあげる。

全員が1番からよけるようにテーブルから遠ざかる。
テーブルクロスがどんどん1番の方に引き寄せられる。
唸り声が大きくなっていったがすぐに消えた。