食事会54「毒の注文」
食後のカフェオレを飲みつつ、
1番が無事だったのか、
7番と5番に話しかける。
途中で意識が戻り自力で部屋に戻ったとの事だった。
「ところでフライドポテトはどうやって注文してるんでしょうか?」
8番が会話を終わったのを見計らって疑問を投げかけてきた。
「自分には想像出来ないですね。
全員に毒入りのフライドポテトを注文したらいいんでしょうかね?」
「おそらくはもう一工夫あるだろう。
その注文の仕方だと死んでいる人間にもフライドポテトが配膳されると思うんだ。」
「私もそれに同意する。
それと気になるのが賞金というか賭け金をどうしているのかも気になる。」
「そうすると一工夫だけではすまなそうですね。」
「そうだね。
いくつかの工夫がまだ隠れていそうだね。
ところで8番は何故そんな質問をしたんだい?」
「特に理由は無いのですが、
1番が倒れたので、これからは毒を配膳される確率が増えるんじゃないかと思って、
注文方法が分かれば対策がとれるかなと思ったんです。」
「なるほど。
それは一理あるけど、僕たちにもわからないな。」
「そうみたいですね。
すいません妙な質問をしてしまって。」
そう言って8番は頭を下げた。
「いや、謝ることじゃないですよ。
自分は毒が増える可能性さえ気づかなかったんですから、
助かりましたよ。」
「ですが、答えが出なかったのであまり意味はなかったですね。」
「そこは仕方ないと思うよ。
もしかしたら1番なら答えに気付くかもしれないけど、
あいにくこの場にいないからね。」
「そうですね1番が戻ってきたら聞いてみます。」
なんとなくもやもやした気分で話が終わる。
その後は特に会話もなく1番も戻ることなく時間が過ぎて行った。
同盟の人達の注文の都合がある為、
少し早いが食堂を出ることにした。