食事会66「脱出口」
頭痛で目が覚めた。
気付くとまたもやカカリが横にいた。
今度はバファリンらしき白い錠剤をもってきていた。
皿の上に大量の白い錠剤。
これもし毒だったらどうしたらいいんだろうか?
ふと浮かんだ疑問に恐怖を覚えて一錠ずつ違いがないか確認する。
途中5番と7番が食事をしていたが、挨拶だけ交わして、
ひたすらに錠剤を調べる。
2時間かかって調べた結果違いはない事がわかった。
違いはないから全てバファリンなんだろうと思うが、
果たして何錠飲めば良いのかがわからない。
風邪薬が2錠か3錠だったと思うんだけど、
バファリン何錠だろう?
とりあえず2錠飲んでおくことにした。
食欲もないしポカリスエットも飲んだことだし、
私室に戻って眠る事にした。
私室に戻るとデジタルボードが割れているのが目に入った。
割ってしまった物は仕方ないが不便を感じる。
デジタルボードに近寄って直せないか確認したが直せそうにない。
だが妙な事に気付いた。
デジタルボード全体が壁にめり込んでいた。
壁に対して凹んだと表現した方がいいのかもしれない。
いずれにせよ壁と一直線でつながっていない。
前からこんなんだったか?
記憶にないが違う気がする。
他の調度品も壁に対して垂直もしくは一直線になっており、
その存在をわかりづらくしている。
デジタルボードも一直線で凹んでいなかった可能性が高い。
妙に気になったので部屋の中を再度探索する。
あった。
バスルームと引き出しの間に、
人が半身になれば通れそうな引き戸が出来ていた。
これも注意しなければ見つからなかったが、
わずかに出っ張っていたので発見する事が出来た。
おそらくデジタルボードがスイッチになっていたのだろう。
そしてこれが脱出口なのだろう。
恐る恐る入ってみることにした。